速読って、どうやって内容を理解しているのだろう。
私は、理解とは、まず対象を言葉で表現し、記憶の中のその言葉と紐付いた文字、映像、感覚と照合し、一致、または類推することだと思っている。
文書を理解するとは、文字を文字で受け取り、先とおなじ照合を行う。そのため、文字を文字で受け取るステップを確実なものにする音読は、理解のために有効である気がする。
しかし、フラッシュ暗算、バラララとあたかもカードを切るようにページをめくって読書する人をみて、私は、この人達は、そうした理解の手順ではないと思わざるをえない。
本当に理解できているのか?はおいといて、仮に、理解できているとしてどうやっているのかを考えてみようと思う。
まず、視覚的に情報を入れ込むのは、一般的な読書も速読も同じである。
次に、理解の仕方だが、ここが大きく異なると思う。
一般的な読書は、前述のような感じである。つまり、
文字→言葉で強くインプット→記憶内の文字・映像・感覚と照合→発見・類推
である。
一方、速読は、我々が電車の車窓を楽しむように読書をするので、文字を、一度、言葉で理解する行程を挟んでいない。読む速度が速くなる極意がここにある。つまり、
文字→記憶内の映像・感覚と照合→発見・類推
である。
このことから、どうすれば速読できるようになるのか、いくつか仮説できる。例えば、下記のようなことである。
① 単語(文字)を意識してしっかり見る。( 強く脳内にインプットするため )
② 普段から、「単語(文字)を映像化(イメージ)する」訓練をする。
これは、文字と映像のリンクを強くし、文字をみたら無意識に映像が浮かんでいる状態を作るためである。なお、同じ単語に対する映像は、毎回同じような感じが良い。毎度毎度考えていたら、結局その考える行程で時間をロスし、従来と変わらないからである。「海」という文字をみたら「浜辺、青く、広大で、水平線まで広がる水と空」などの要素を備えた情景が毎度浮かべば良い。この要素が、多く、鮮明であればあるほどよいはずだ。それだけ、脳に強くインプットされている証拠だからだ。
③ 普段から、「単語(文字)を感覚(匂い、動作、在り方)で捉える」訓練をする。
これは、文字を映像化できないものの理解を早めるために行う。例えば、概念、定義、時間変化、音、匂い、味覚、食感などは、映像化が基本できない。文章は、こうした用語を多用することで、深みがます。速読本はよく、映像化に焦点を当てているが、正直、それだけでは内容を理解できていないと思われる。
⇒ ②と③をまとめると、文字を五感でイメージする訓練を普段からする。
例えば、「頬に手が触れる」という文章であれば、「頬」「手」「触れる」の映像だけでなく、「自分の頬に手が触れた」「自分の手が誰かの頬を押した」感覚をイメージしようとするのである。この感覚が、読書速度を速めるトリガーであると私は考えている。つまり、各単語を視覚映像以外の感覚でも無意識に捉えようとすることで、単語間の連結を日常の生活感覚で捉えられるようになるからである。こうなれば、単語間に視線を走らせるだけで、無意識に内容を捉えることが可能となる気がする。
④ 単語(文字)を目で注視する速度、単語間を目で移動する速度を鍛える
①~③に習熟すれば、後は、視線を早く動かせば動かすほど、無意識に内容を五感で理解しているので、速度が上がる気がする。
⑤ バラバラのものを意味のあるものに組み立てる訓練をする。
恐らく、そのうちに、一列、または一行づつでは遅く感じるときがくる。その時は、面で捉える必要がある。しかし、文章には、主語、述語、修飾語などのように、成り立ちに規則がある。そこで、面で捉えた情報を意味のある組に構成する訓練を行い、それを無意識に行えるようにしなければならない。つまり、バラバラに散った物を再構成する能力の訓練が必要である。パズル、文法の正しい組み合わせを作る問題 などが最適な気がする。
という具合に、①~⑤が訓練して身につけている人がいれば、確かに、速読は可能な気がする。しかし、その方は、豊かな知識、経験、知恵、鋭敏な感覚、感受性を持った方なのだと思う。
今日、この場で自分で考え、こうすれば出来るのでは?と思ったことを、ちょって試してみたいと思う。
もし、この記事を読んでくれている人がいて、実践して良くなった!などあれば、お気軽に連絡ください😄
では!
本日の癒やし:相模川水系中津川